日本人の成人男性の4割が発症するといわれている非常に厄介な進行性皮膚病がAGA(男性型脱毛症)ですが、AGAにはいくつかのパターンがあります。
今回は日本人に多いAGAのパターンは何か?について説明していきたいと思います。
AGAのパターン
AGAはハミルトン・ノーウッド分類によって9つのパターンに分けられます。
- I型:額の生え際から後退していきM字型に脱毛が起こるパターン
- II型:I型がさらに進行して左右の切れ込みが深くなっているパターン
- II Vertex型:II型に加え頭頂部にもO字型の脱毛班が出始めているパターン
- III型:II型がさらに進行し、左右の切れ込みがさらに深くなり全体的に毛の量が少なくなり始めているパターン
- III Vertex型:III型に加え頭頂部にもO字型の脱毛班が出始めているパターン
- IV型:III型より生え際が進行し頭頂部にO字型の脱毛班が確認できるパターン
- V型:IV型が進行し、O字型の脱毛班も広がりを見せているパターン
- Vl型:M字後退した部分とO字型の脱毛班がつながっているパターン
- VII型:VI型がさらに進み、額と頭頂部は完全脱毛を起こし側頭部も薄毛になっているパターン
ちょっとわかりづらいかもしれませんが、
大まかに分けると「M字ハゲ」と「O字ハゲ」、M字とO字が同時に起こっている「混合型」に分類され、それぞれの進行具合によってさらに9タイプに分けられているということです。
日本人に一番多いのはM字ハゲ
上記の脱毛パターンのうち日本人に最も多いのはM字ハゲ(I型〜II型)で、欧米人(特に東ヨーロッパ系白人)に多いのがO字ハゲと言われています。
これはAGAを引き起こす原因物質の一つ5α-リダクターゼという酵素の分布に民族性があることを示しています。
つまり、M字ハゲが多い日本人は額に5α-リダクターゼが集中しているということです。
もし、「額が後退してきたかな?」と思ったらすぐにAGAクリニックや皮膚科を受診してください。それはAGA発症のサインである可能性が大です。
医療機関でしかもらえないAGA治療薬(プロペアやザガーロなどの飲み薬)は5α-リダクターゼ酵素の働きを阻害して病気の進行を食い止めるので、AGAに対しては高い治療効果が期待できるのですが、早期投薬を開始できればさらに治療効果が高くなります。