男性の脱毛症はAGA(男性型脱毛症)と呼ばれます。これは脱毛症全体の90%以上を占めるもので、進行性の皮膚病です。
現在ではAGA治療薬が開発され、日本皮膚科学会が策定している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」の中でもAGA治療薬とミノキシジル外用薬の併用が推奨度Aランクです。
「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」での推奨度Aランクは「行うよう強く勧める」であり、AGA治療では第一選択肢となる治療法です。
ミノキシジル外用薬は一般薬だけど、AGA治療薬は処方薬!
日本人男性の年代ごとのAGA発症率は次の通りです。
- 20代:10%
- 30代:20%
- 40代:30%
- 50代:40数%
- 60代:50%以上
20代ですでに10%の発症率ということは国民病と呼んでも差し支えないレベルですね。しかも、年代を重ねるごとに発症率も高くなり60代では半数以上の男性がAGAを発症すると言われているのですから、基本的に男性はAGAになる前提で治療と対策を講じなければならないということです。
冒頭の方でも触れていますが、AGA治療のガイドラインではAGA治療薬(飲み薬)とミノキシジル外用薬の併用が第一選択肢になります。ミノキシジル外用薬は国内で認められている最高濃度が5%です。AGAクリニックや美容皮膚科で独自にミノキシジルリキッドを調薬する場合もありますが、多くのケースでは一般薬のリアップX5やリグロEX5などを使うことになります。
ただし、AGA治療薬のプロペシアやプロペシアジェネリック、またはザガーロは医療用医薬品といって医師が発効する処方箋を持って調剤薬局で処方してもらうか、院内調剤で処方される薬です。
したがってAGA治療薬(飲み薬)は一般の薬局やドラッグストアでは入手することができません。
AGAは進行性疾患だから専門医に相談しよう!
AGAが年代を追うごとに発症率が高まりやがて半数以上がかかってしまうということは、AGAが進行性かつ難治性疾患であることを示しています。
対策が早ければミノキシジル外用薬だけで進行を遅らせることも不可能ではありませんが、基本的に発症後はAGA治療薬とミノキシジル外用薬の併用で進行を遅らせていくのがスタンダードな治療法であり高い治療効果を上げています。
ただし、完全脱毛を起こしている脱毛班(脱毛を起こしている部分)は自毛植毛が必要になるので、AGAかな?と思ったらまずは専門医に相談して毛髪の状態を確認してもらうところから対策を始めましょう。