今回は「気付かないうちに髪の毛が薄くなっている」「髪がスカスカになってきた」という女性が知っておきたい情報をお知らせします。女性にも、抜け毛や薄毛は起こります。そのほとんどが、体内の女性ホルモンが減少することが原因だといわれています。
■女性ホルモン減少の原因
・生活習慣の乱れ
忙しくてまともに食事をとらない日が続いている、または長期的な睡眠不足や睡眠時間が極端に少ない生活をしていると、栄養不足や成長ホルモンの減少により抜け毛が起こります。また、アルコールの常飲や喫煙も髪の毛に影響を及ぼします。これら生活習慣の乱れが長期になると、やがて自律神経の乱れが起こり女性ホルモンの分泌が減少して、さらに抜け毛が進んでしまいます。
・閉経や加齢
加齢にともない閉経を迎えた女性は「エストロゲン」が少なくなります。エストロゲンは、髪の毛の発育をうながす役割も持っている女性ホルモンです。エストロゲンが少なくなることで、髪の毛の成長サイクルがくずれ、抜け毛が起こります。抜け毛の症状が出る以前には、髪が細くなったりツヤがなくなったりという症状も現れます。
・妊娠や出産・女性ホルモン(ピル)の服用
妊娠初期や出産を終えたばかりの女性は、女性ホルモンの量が通常よりも多くなっています。髪の毛が生え変わる「毛髪サイクル」は、女性ホルモンの増加によってくずれることがあり、抜け毛が起こる原因となります。また、婦人科系の疾患により、女性ホルモン(ピル)を服用している人にもそれと同じ症状が現れます。
・ストレス
心身にストレスがかかることで自律神経が乱れ、自律神経の乱れが女性ホルモンの分泌を減らしてしまい、抜け毛が起こる原因となります。
■女性ホルモンの減少が原因で起こる「女性男性型脱毛症・FAGA」
・女性男性型脱毛症・FAGA(エフ・エー・ジー・エー)とは?
男性の頭頂部や、おでこに起こる薄毛の症状を「男性型脱毛症(以下、AGA)」といいます。これは男性ホルモンが「毛髪サイクル」に影響を与えて起こる抜け毛の症状です。
実は、このAGAは男性だけのものではなく、女性にも起こる場合があります。
女性の体にも男性ホルモンは存在していて、常に分泌されています。閉経間近の女性や、なんらかの原因で女性ホルモンの量が著しく減ってしまった女性は、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスがくずれて、女性ホルモンが劣勢、男性ホルモン優位な状態となり、過度に男性ホルモンの影響を受けてしまいます。これが「女性男性型脱毛症・FAGA」と呼ばれる症状で、薄毛や脱け毛を起こします。
・まとめ
女性の抜け毛は、女性ホルモンが増加することで解消されることが多いので、まずは生活環境をととのえて健康を維持することから始めてみましょう。病気や閉経により薄毛・抜け毛が起こっている場合は自身での対処が難しいので、産婦人科やAGA・FAGAクリニックを受診して、医師に相談することをおすすめします。